世界中で広く実践されているマッサージ療法、スウェーデン式マッサージ(スウェディッシュマッサージ)は、筋肉の緊張をほぐしてリラクゼーションを促進することを目的としています。

※スウェディッシュマッサージと言う用語は、主に英語とオランダ語を話す国とハンガリーで用いられています。スウェーデンでは一般的にクラシックマッサージと呼ばれています。

スウェディッシュマッサージは、世界で最も一般的なマッサージの1つで、スウェーデンは早くから体系的にマッサージをヨーロッパに導入した国として知られています。

身体に特定の生理学的効果をもたらすよう設計された一連のストロークが含まれ、解剖学に基づいて筋肉にアプローチする手技は、世界のオイルトリートメントの原点とも言われる基礎技術です。

 スウェーデン式マッサージは、デスクワークや、過度の運動といった日常の活動によって引き起こされる硬くなった筋肉を穏やかにほぐします。特に下記の部位の不快感の緩和に非常に役立ちます。

スウェーデン式マッサージの主なテクニック

  • こねる
  • ロングストローク
  • 深い円運動
  • 受動的な関節の動き

 スウェーデン式マッサージは、心臓に戻る血液の方向に長い滑走ストロークで筋肉をこすることにより、全身をリラックスさせるように設計されています。また、単なるリラクゼーションだけでなく、血液中の酸素レベルを高め、循環と柔軟性を改善するのにも役立ちます。

スウェーデン式マッサージの主な目的

  • 全身のリラックス
  • 終末神経を刺激する
  • 血流とリンパ排液の促進

【歴史】

スウェディッシュマッサージの紛らわしい歴史についてはこちら

スウェディッシュマッサージは、西洋の解剖生理学の概念に基づいたトリートメント方法で、19世紀にオランダ人医師Johann Georg Mezger (1838-1909)ヨハン・ゲオルグ・メズガーによって、フランスのマッサージ技術と医学知識を基に以下の技術が開発されました。

Effleurage- ロングストローク
Petrissage- 筋肉の混練
Friction – 摩擦の強い、円形の摩擦運動
Tapotement – タッピングまたは打楽器の動き
Vibratoin – 特定の筋肉を振動させる

 今日、多くの記述でスウェディッシュマッサージの開発者として現代理学療法のパイオニアとして知られているパーヘンリックリン(1776-1839)の名前が伝えられていますが、リンは、開発した医療体操に加えて「拍手、ノッキング、ストローク、こね、引っ張り、揺れ、振動」等の受動運動も行っていましたが、当時は受動運動(マッサージ)単体として体系化はしていませんでした。
 この混乱は、フランス語への翻訳の関係で生じた様ですが、言葉による混乱は、メズガー、リン両者の人々の健康への貢献を疑うものではないことは確実です。この19世紀に開発されたスウェディッシュマッサージの手法は、その後に欧米を中心とした世界中に広がり、現代のスポーツマッサージ、ディープティッシュマッサージやアロマセラピーマッサージなど、オイルトリートメントの基盤として受け継がれています。

【特徴】

 スウェディッシュマッサージは、少量のオイルを使用する事で摩擦を減らし、表層の筋群のみならず、深部の縮んだ筋組織まで、丁寧に刺激を与え、ストレッチ効果を与え解して行きます。痛みや刺激が無く、血液循環を高めるため、揉み返しもほとんど起こらず、怪我や筋肉痛の予防にもなる手技方法です。
また、施術者の姿勢が研究され、自己の体重を利用するため、
施術者にとって身体や腕の負担が少ないのも特徴です。
施術する側、される側双方が健康になれる健康法で、今日では、世界中のスポーツ医療・オイルトリートメント・エステティックを学ぶ際の基礎技術となっています。

【目的】

スウェディッシュマッサージの目的は、全身をリラックスすることですが、同時に他の健康上の利点も持ち合わせています。血液循環の改善、血液中の酸素レベル増加、体が毒素を除去するのに役立ちます、また、筋肉の柔軟性の向上、緊張緩和、疼痛管理にも役立ちます。
これは、解剖生理学に基づき個別筋群へのアプローチをしていく事により達成されます。

【利点】

スウェディッシュマッサージの利点は、主に血液循環の改善、心身の緊張緩和、ストレスの減少や筋肉の緊張緩和および運動改善を物理的なメリットとします。

【身体面への主な利点】

硬結した筋肉を緩め、結合組織を伸ばします。
筋肉のけいれんを緩和し、筋肉疲労を減少させます
関節を緩めて、可動域を向上させます
筋力増加
神経系を落ち着かせます
血液循環を刺激します
筋肉と肌の引き締め

【精神面への主な利点】

精神的リラクゼーション
睡眠の長さと品質の向上
ストレスや抑うつ、不安や苛立ちの緩和
コルチゾールの低下
集中力の増加
幸福感

【方法】

スウェディッシュマッサージでは、解剖生理学に基づき、
一つ一つの個別の筋肉群に対して、以下の様な基本的ステップを丁寧に行う事で、浅い層から深い層まで筋繊維は縦横両方向に徐々に深くアプローチされて行き、筋肉の緊張を無理なく緩和していきます。
この様に丁寧に、段階毎に筋肉にアプローチを行う事で、筋緊張を負担なく緩和させる事が可能になるのです。

・軽擦法
長いストロークで、施術箇所全体をカバーし、皮膚や筋膜の緊張をほぐし、
続く深いグリップへの準備を行います。

・ペトリサージ(混練)
母指丘を用いたグリップで個別の筋
群にアプローチし、緊張を緩和させます。

・フリクション
両手の四指を用いたグリップで、個別筋群にアプローチし、緊張を緩和させます。

・交叉
個別の筋群を、母指丘、四指を用い、混練させて血流を促進し、筋肉の混雑を解消、筋緊張を緩和させます。

・摩擦および振動法
グリップを行った筋肉全体を弛緩させ、リラックス、緩めます。

・叩打法
リズミカルなタッピング